「できないことなど何もない。何でもできるんだ。」

小学生

小さな時からつくること・形やデザインに興味があり、気になるものがあるとそのことに熱中してきた、さくたろうくん。

これまで色々なことに夢中になってきたようだが、小学校3年生の時、たまたまYouTubeを見ているときに出会った動画がきっかけで、魚の世界に飛びこんでいくことに。

さくたろうくんと話してみると、興味深いワードで子どもらしい自由な発想で語ってくれた。信じることの素晴らしさ、夢とは?生きるヒントになるメッセージをお届けします。

今回、取材を受けてくれたのは小学4年生のさくたろうくん。はじめましては緊張した表情で。たくさんの言葉を発することはなく、言葉を選びながら話始めてくれた。がゆえに、一つ一つの言葉に重みと真剣さを感じた。

きっかけはYouTube

編集部:魚が好きというさくたろうくん。好きになったきっかけは?
さくたろうくん:何気なくYouTubeを見ていたときに、左端の画面に出ていた画像に衝撃を受けて。きまぐれクックというチャンネルをやっている金子さんという人。(※1)理由は分からないけど、画像をみて衝撃を受けた。

編集部:どんな動画だったの?
さくたろうくん:魚を釣ってさばいている動画。魚って面白いと思った。魚の体の仕組みを知れるのが面白い。

さくたろうくん、魚好きが講じて自由研究のテーマも個性的だったよう。

編集部:寄生虫探しを夏の自由研究のテーマにしたと聞いたけど、見つかった?
さくたろうくん:見つかった。でも、夏の自由研究では見付からなかった。その後また冬休みに探してみたら、タラの中で見つけた。図鑑で魚には寄生虫がいると書いてあったのを見て、本当にいるのかな?と思って。それで見つけてみたくなって探した。見付けた時は、めちゃ嬉しかった。

寄生虫を見付けられず、半年後の冬休みに見付けたさくたろうくんの探究心は強いね。

編集部:魚を釣ったりさばいたり食べたり色々あるけど、どれが一番楽しい?そしてなぜ?
さくたろうくん:全部!!!釣るのも食べるのもさばくのも全部。さばくだけの人もいるかもやけど、(僕は)釣ってきた魚は必ず自分でさばくから。

編集部:小3の時の誕生日プレゼントは魚だったと聞いたけど今年は?
さくたろうくん:プラモデル(笑)プラモデルを作るのも好きだから。

編集部:普段学校から帰ってきたら何をするの?(魚釣りとか魚の図鑑を見るという答えを期待して質問)
さくたろうくん:テレビ見たり、公園に行ったりしている。テレビでよく見るのは「ジョーズ」

編集部:「ジョーズ」のどんなところが面白いの?
さくたろうくん:サメが船に乗りっかかってきて人を襲おうとしているところ。怖い!とビビりながら見ている。

編集部:魚のどんなところが面白いか教えてとお友達に聞かれたらなんて答える?
さくたろうくん:全部。姿も形も動きも全部好き。

魚のどこを切り取っても好き・面白いの塊のようだ。少しずつ深堀をしていこう。

「好き」から「らしさ」を紐解く

編集部:なんでも一つ願いがかなうとしたら、どんな願いをかなえたい?
さくたろうくん:サメをさばいてみたい。で、どんな味がするのか?も知りたい!

編集部:一番好きな魚は?
さくたろうくん:サワラ。かっこいい、歯がサメみたいでかっこいい。1メートルくらいあってでかい。実物を見たことがあるけど、でかかった。

編集部:プラモデルも好きと聞いたけど、魚とどっちのほうが好き?
さくたろうくん:どっちも好き。

好きになったものは優劣なく全て好きということらしい。好きだったものについても聞いてみることにした。さらにヒントが隠れているかもしれない。

編集部:他にも好きになったものはあった?
さくたろうくん:あった。飛行機とか。中でも特に戦闘機。戦闘機のエンジンが好き。音がすごい。その中でもF14がかっこいいと思う。トップガン2の映画に出てくる戦闘機のほとんどがF18だったけど、最後にトム・クルーズが乗った戦闘機がF14だった。かっこよかったー。

編集部:いろいろ好きだねー
さくたろうくん:魚好きは2年間くらいかな。でも、さばくのに力が必要なのでちょっと疲れるから最近はさばいてないな。骨が大きい魚は切り落とすのが大変。いつも一人でさばくから、疲れる。

「趣味」から「夢中」へ。きっかけはあの有名YouTuber

編集部:さばき方はどこで学んだの?
さくたろうくん:YouTube。きまぐれクックの金子さんとか。昔からじいちゃんとかお父さんがよく魚を釣りに行って魚など釣ってきてたのを知ってて、幼稚園の時から魚釣りをしている、趣味で。一度、素潜りもしてみたいな。

小さい時から、たくさんの魚に触れてきたようだ。イカの捕り方、大きな魚を釣った時の体にかかる衝撃などたくさんの実体験をしてくれた。

編集部:魚について教えてと言われたとしたら。これなら話せるってことある?
さくたろうくん:ある。アカヤガラという魚について。細長い魚なんだけど・・・。どんな魚か絵で描いてみる!アカヤガラは魚を食べるときに顎を出して、魚を吸い込む。よく見たら魚だけどぱっと見は蛇みたい。実物は、水族館でしかまだ見たことはないけど、形が好き。

アカヤガラを知らないインタビュアーのためにイラストを描いてくれた。一生懸命、伝えようとしてくれている。

編集部:一番、あってみたい魚は?
さくたろうくん:サメかな。メジロザメとかオオナガザメは見たことがある。日本海側にはあまりいないけど太平洋側、沖縄にいるよ。けど、ジョーズに出てきていたようなサメは見たことがない。

編集部:日本で行ってみたい所ある?そしてどうしてその場所なの?
さくたろうくん:ある。北海道。鮭がいるから。川で網を使って捕まえてみたい。

(この流れやと沖縄ちゃうんかい!)

川や海がたくさんある日本は、魚全般が好きなさくたろうくんにとってどこを切り取っても楽しい場所なようだ。好きなものから少し話を先に進めていこう。

編集部:将来の夢はある?
さくたろうくん:ある。魚系ユーチューバー。魚のこと全部、話す動画。さばいたり釣ったり食べたり。魚に関すること全部取り上げて話したい。魚とかサメとかについて知らない人がいる、、、かもしれないから。それを伝えたい。

急に席を立ち、何かを取りに行った。何を思いついたのかな?戻ってくると、つくったF14のプラモデルを見せてくれた!

「好き」の共通点から「夢」を紐解く

さくたろうくん:2日間かけて本気で作ったプラモデル。最新のもの。作り出したら止まらなくなって一気に作った。でっかいやろ!

手のひらに機体を合わせて大きさを伝える

「他にはこんなものが好き!」と、そう言って違うものを取りに行った。

好きなことについてどんどん聞いていくと、自ら進んで教えようとする。子供の“好き”に大人が興味を示し、目線を合わせて聞いていくことは自主性にもつながる。

編集部:学校から帰ってきて「ジョーズ」観る以外には何してるの?
さくたろうくん:友達と公園に行って、BMXをしたりしている。自転車(BMX)の上に乗ったり木の根っこや大きなくぼみをジャンプしたりしている。面白い。

編集部:なぜBMXを始めたの?
さくたろうくん:YouTubeでオリンピック競技を見ていて、考えられない!!!と思って興味を持った。自転車で大ジャンプとかドリンク飲みながら自転車に乗り、走行しながら飲み干した空き缶をゴミ箱に入れるというようなことをやってた。段に乗っかかったり、そこからジャンプしたり。

編集部:魚と自転車か・・・全然違うねー
さくたろうくん:でも、ばあちゃんは、釣った魚を自転車の後ろに乗せて走っていたよ。

(そこがつながるのか!)

興味があることがたくさん出てきたので、改めてもう一度、さくたろうくんが描く未来について聞いてみよう。

編集部:そういえば…さっき、将来の夢はユーチューバーと言っていたね?
さくたろうくん:うん。BMXしながら魚を釣るとかやってみたい。それと…魚釣りをしたときに、やってみたいことがあって・・・。自転車で釣り場に行って、でかい魚を釣ったら自転車の後ろに魚を縛り付けて乗せて帰る。それがやりたい。やってみたい。

編集部:なんでそんなことやってみたいのかな?
さくたろうくん将来、何でもできる。なんでもできる。そう思うから!
BMXを改造して、魚を乗られるようなトラックとBMXが合体したような専用自転車を作りたい。ブリを乗せて帰りたいな。自転車の後ろに魚乗せて走っている人、そうそういない。YouTuberでもいないはず。ママチャリ改造はあるかもやけどBMX改造はないはず。生臭くなりそうだけど(笑)

大人からすると「それ、面白い?」とつい言ってしまいそうなことも子供にとっては、わくわくがどんどん湧き出す想像のようだ。
一緒になって想像を楽しむと子供は、“やりたい” “できる” “やってみよう”と思えるのかもしれない。

編集部:実現したら教えてね!
さくたろうくん:大人になったらこっそりやる(笑)今は夢やけど、絶対にできる。もし、10匹魚が釣れたら全部、自転車につける!(笑)

車にはあまり興味はないようで、あくまでもBMXを改造するというのがさくたろうくん的にはイケてるらしい。海釣りについても聞いてみた。

編集部:海釣りにはよく行くの?
さくたろうくん:行く。能登半島は海がきれいで魚の種類も多い。なかなか行けないけど、行きたいな。

編集部:大きな魚を釣ったんだって?
さくたろうくん:釣った!七尾っていう場所で。自分でサビキで釣ってしめた。誰にも手伝ってもらわずに一人で釣って引き上げてしめた。大きなメナダも4匹釣ったことがある。これも大きかったけど、ひとりで釣って引き上げた。大きかったから釣り上げるのが大変で、柵がなかったら海に落ちてたかもな、と思う。

釣ってきた魚はその日に自分でさばく。マイまな板は小3の誕生日プレゼントでもらったもの。

一から十まで全部、大人の手も借りず一人でやるからこそ、魚釣りが楽しくて仕方ないのだろう自分の力では難しい重さの魚も一生懸命、体当たりして釣り上げる。
その体験が、達成感にもなり、もっと大きいのを釣りたい・狙っている魚を釣りたいと自然と自分で今よりも高い目標を立てる経験になっている。

話はどんどん先に進み、自分から話をしてくれるように

能登半島は海が綺麗でサンゴ礁がいて、魚の種類が豊富、そして、まれにイルカがやってくることを教えてくれた。まだ捕まっていない、水族館に送られる予定でもない野生のイルカなんだよ!と目を輝かせながら話してくれた。

編集部:では、最後に。この記事を見てくれている人に一言メッセージを
さくたろうくん:魚はおいしいよ!魚、食べたら好きになるから、魚を食べてほしい。そして、魚は面白い。泳ぐってこと自体が面白いし、釣ったりさばいたりを自分でもできるのも面白い。魚に興味を持ってほしい、面白いから!そして、実際にさばいてみてほしい。面白さがわかるかも。それと、、、海を汚してほしくないな。魚が死んじゃうから。

編集部:2022年、今年の夏、やりたいことは?
さくたろうくん:友達と網で魚を釣る!

良いね!また話、聞かせてねというと、ニコニコしながら大きくうなずいてくれた。

好奇心旺盛なさくたろうくん。自分で見つけて自分で捕まえて自分でさばく。一から十まで全プロセスを自分でやれる、それが魚釣りだったのだろう。魚以外にも興味があるものがジャンルに関係なく沢山あって、とても楽しそう。でも、違う興味のものが、それぞれ彼の中で融合されて、次はこうしてみたい!という斬新で発想豊かな目標となり、夢に繋がっていた。
恐竜やサメのように大きく、そしてほかの人がやらなさそうな考えられないかっこいい夢を持ち続け、自らを信じて成長していってほしい。

かっこいい大人になってね!

小学2年生の時の工作。この頃はまだ「魚釣り」は趣味の範囲。はまっていない。
レゴが大好き、作り出すと止まらない。小学2年生のころ。
小学3年時の誕生日プレゼント

さくたろうくん:男/小4(2022.5現在)
魚とBMXに熱中。魚に熱中することになったきっかけは、きまぐれクック金子さんのYouTube。将来の夢は、魚とBMXで作った“魚釣り専用車”を作りたい。
さくたろうくん Instagram
https://instagram.com/lovefishtaro?igshid=YmMyMTA2M2Y=

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放課後キングダム企画・編集長。キャリア支援専門家。

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